マラソンやウルトラマラソンで完走を目指すうえで欠かせないのが、レース中の「エネルギー補給」。その中でも手軽に摂取でき、即効性と持続性を両立できるアイテムがエナジージェルです。しかし種類が多く、どれを選べばいいのか迷うランナーも多いはず。本記事では、実際のレースで使いやすいエナジージェルを厳選し、それぞれの特徴やおすすめのタイミング、選び方のポイントを分かりやすく紹介します。
- エナジージェル選びに迷う人
- おススメのエナジージェルを知りたい人
エナジージェルを摂取する理由
マラソンにエナジージェルが必要な理由は、主に「エネルギー枯渇を防ぐため」です。人間が体内に蓄えられる糖質(グリコーゲン)は限られており、フルマラソンを走り続けるには明らかに不足します。そのため、レース中も外部からエネルギーを補給し続けなければ、30km付近で急激に体が動かなくなる、いわゆる“30kmの壁”にぶつかりやすくなります。
また、ジェルは 即効性がある糖質をコンパクトに摂れる ことが最大のメリットです。バナナや固形食と比べて消化負担が少なく、走りながらでも安全に飲めるように設計されています。さらに、カフェイン・電解質・アミノ酸などの成分が含まれたものは、集中力の維持や足攣り対策、後半の粘りにも効果的です。
つまり、エナジージェルは “完走” だけでなく “目標タイムの達成” にも必須アイテムです。体内エネルギーを切らさず、最後まで力を引き出すための重要なツールなのです。
エナジージェル摂取タイミング
エナジージェルは完走タイム次第で、飲むタイミングが変わりますが1時間ごとに飲みましょう。
摂取~効果が出てくるまでに30分程度かかります。最後の補給は自分のタイムから逆算して飲んでください。計算するのがめんどくさい!わからない!という方は『フルマラソンでのエナジージェル摂取タイミング』の記事でタイム別の摂取タイミングを紹介しています。
給水とジェルの摂取順番は『水分→ジェル』
水分で胃に刺激を与えてから、ジェルを飲むことで吸収率がUPします。
ジェルで口の中がべとべとする…飲みにくい…と感じる場合は、練習でジェルに慣れておくか『水分→ジェル→水分』など工夫してみましょう。
成分別でエナジージェルを選ぶメリット
成分別でエナジージェルを選ぶメリットは、自分の体質やレース戦略に最適な補給方法を実現できること にあります。同じ“エナジージェル”でも、含まれる糖質や補助成分によって吸収速度・持続時間・胃腸への負担・パフォーマンス効果などが大きく異なります。
例えば、マルトデキストリン主体なら即効性と胃へのやさしさが得られ、パラチノース主体なら長時間の運動で安定したエネルギー供給が可能です。カフェイン入りなら後半の集中力アップ、マグネシウム配合なら足攣り対策など、目的に応じて選択肢が変わります。
成分を理解して選ぶことで、
- 胃腸トラブルを防げる
- 効果的なタイミングで補給できる
- レース後半の失速を抑えられる
- 自分の走力・戦略に最適化できる
といったメリットが得られ、マラソン全体のパフォーマンスが大きく向上します。
【成分別】おすすめエナジージェルまとめ
ここでは、マルトデキストリン・パラチノース・カフェイン・マグネシウムなど主要成分別に、マラソンで実際に使いやすいおすすめジェルを厳選して紹介します。
マルトデキストリン系
マルトデキストリン系ジェルは、消化吸収が速く、胃にやさしいのが特徴で、マラソン中でもエネルギー切れを防ぎやすいのがメリットです。また、甘さが控えめで口に残りにくいため、長時間のレースでも摂取しやすく、安定してパフォーマンスを維持できます。
- レース序盤や中盤:手早くエネルギー補給したいとき
- 高速ペースや短〜中距離(ハーフ〜フルマラソン)で安定した補給が必要なとき
- 胃腸が敏感で、「重さ」や「もたれ」が気になる人
WINZONE エナジージェル

内容はマルトデキストリン+果糖ベースで、1袋あたり約115 kcal/炭水化物約29g。即効性の炭水化物補給に適しています。 味のバリエーションもあり、給水所の直前などにも飲みやすい設計です。

味が本当にいいです!摂取しやすいジェルです。
メダリスト エナジージェル

マルトデキストリン主体のジェルで、消化吸収が速く、レース前〜中盤のエネルギー補給に向いています。 粘性が比較的低く、水なしでも飲みやすいタイプがあり、給水が確保しづらい場面でも使いやすいのがメリット。

ぶどうとコーヒーを飲んだことありますが、ぶどうはかなり甘い!レースで初めて使ってむせてしまいました。
コーヒーは好みがわかれる味をしていました。私は甘さ控えめで美味しかったですが友人はまずいと言っていました。
パラチノース系のおすすめ
パラチノース系ジェルは ゆっくり吸収される持続性エネルギー源 が特徴で、血糖値の急上昇を抑えながら長時間にわたり安定したパフォーマンスを支えてくれます。そのため、マラソン後半の失速対策や、胃に優しいエネルギー補給をしたいランナーに特にメリットがあります。
- フルマラソンの後半やウルトラマラソンなど、 長時間・長距離のレースや練習 を行うとき
- 血糖値の上がり下がりでエネルギー切れや「失速」を起こしやすい人
- 胃腸が敏感で、強い糖質(マルトデキストリンなど)で胃もたれしやすい人
- 30kmの壁や後半の足攣り/スタミナ切れ対策をしたいとき
カルノパワー ENERGY

持続性糖質パラチノースをベースにしたエナジージェル。ロングランや少しゆるめのペースのランで、安定したエネルギー補給をしたい人におすすめです。
WARABEAT!!

パラチノース配合のジェル。2025年登場の新商品で、「黒糖わらび風」「ゆずわらび風」といった和風の味が特徴。自然な甘さと水なしでも飲みやすい粘度で、持久レースに最適。

わらび餅好きにはたまらない商品です。ジェルっぽい感じもなくすごく食べやすいです。
足攣り対策ジェル(ナトリウム・マグネシウム系)のおすすめ
足攣り対策ジェルは、ナトリウムやマグネシウムなどの電解質を補給し、筋肉の働きを正常に保つことで「けいれん・つり」を防ぐ効果が期待できる補給食です。エネルギーとミネラルを同時に摂れるため、レース中の疲労対策にも有効で、長時間のランでも手軽に使えるのが大きなメリットです。
- 長距離ラン、フルマラソン、ウルトラマラソンなど持久レースに挑戦する人
- 暑さや発汗量が多く、電解質不足による脚攣りのリスクがある人
- レース中に「足がつりやすい」「痙攣しやすい」と感じた経験がある人
Mag-on

マグネシウム配合で、筋肉のけいれん対策に適しており、長距離ラン・マラソンでの使用に人気。

色々な味があるため、自分好みの味を見つけることができます。発汗量が多くなりそうな時には必需品で、脚攣り予防にもなります。
メダリスト 塩ジェル

ナトリウム・カリウム・マグネシウムをバランスよく含み、経口補水液並みのミネラル補給が可能。足攣り防止、脱水対策に有効。

真夏のマラソンには必須!丹後ウルトラではこれに助けられました!
カフェイン入りおすすめ
カフェイン入りジェルは、糖質に加えてカフェインを配合することで 集中力アップ と 疲労感の軽減 を狙えるのが特徴です。カフェインは覚醒作用によりパフォーマンスを高め、レース後半の粘りや判断力をサポートします。また、脂肪をエネルギーとして利用しやすくする働きもあり、長時間走行でのエネルギー効率向上にも貢献します。
- レース後半に集中力や気持ちの切り替えをしたい人
- 眠気や倦怠感に襲われやすい長距離レース参加者
- 糖質補給だけでなく「覚醒効果」や「疲労感の軽減」も同時に得たい人
GU Energy Gel(カフェイン入り)

カフェインで集中力を高めつつ、素早くエネルギーを補給できる定番ジェル。味の種類が多く、飲みやすさも人気です。長距離レースや後半の粘りに効果的です。

リキッドタイプなのでゴクゴク飲めるので摂取しやすいです。味もいいです!
アミノサウルス

アミノサウルス ジェル(カフェイン入り)は、エネルギー補給・疲労軽減・集中力アップ をまとめてサポートできるジェルです。糖質で素早くエネルギーを補い、アミノ酸が筋肉の疲れを抑え、カフェインがレース後半の “もうひと踏ん張り” を後押しします。飲みやすく、フルマラソンの後半やロング走に特に向いています。
エナジージェルは自分に合うものを選びましょう!
マラソンのレース中に使用するエナジージェルを成分別に紹介しました。
成分ごとの特徴を理解し、自分の目的に合ったエナジージェルを使い分けることで、レース中のエネルギー管理がよりスムーズになります。ぜひ本記事を参考に、最適な一本を選んでください。





