フルマラソンを走るときの必需品としてエナジージェルがあります。
このエナジージェル、摂取タイミングって考えていますか?
ネットでは1時間ごとに…とか10kmごとにとよく言われていますが、ペースの違うランナー全員に適応できるのでしょうか?
そこでエネルギー補給のタイミングの基礎知識とペースごとの摂取タイミングについて紹介していきます。
エナジージェルっていつ飲めばいい?
マラソン中のエネルギーについて
実は、フルマラソンのためにカーボローディングで溜め込んだグリコーゲンはスタートから「約90分」で枯渇します。
プロランナーで言うと大体30km地点。これが30kmの壁の理由です。(平均的な市民ランナーはハーフ手前で壁を迎える…)
では、エネルギー枯渇前にエナジージェルを摂取すればいいじゃないか!となるわけですが、スタートから90分後に摂取するのでは遅いです。エナジージェルはエネルギーが枯渇する前に、先手を打つように摂取するのが効果的です。
エナジージェルの効果はいつから効く?
では、そのエナジージェル。摂取後すぐに効くのでしょうか?
答えは『No』
エナジージェルの吸収は小腸で行われます。口から摂取したエナジージェルは、食道〜胃を通り小腸でやっとゆっくりと吸収されます。それまでにかかる時間は約30分。
と言うことで、枯渇する30分前までにエネルギー摂取を終えていなければなりません。
以上より遅くてもスタートから60分までには1回目のエネルギー補給を終えるのが理想です。
そして、エナジージェルを飲む間隔は1回目のエナジージェルから45〜60分ごとに飲んでいくと計算上、エネルギー切れを起こさずにフルマラソンを走り切ることができます。
エナジージェルの飲み方
貴重なエネルギー源のエナジージェルですが、最大限の効果を得るためには飲み方にもコツが必要です。
ゴミ箱がある給水所付近でエナジージェルを摂取することが多いと思いますが、エナジージェルを摂取するタイミングは水分摂取の前後どちらでしょうか?
どろっと糖度、粘度が高いエナジージェルをすっきり飲むためにエナジージェルの後に水を飲んでいませんか?
実はエナジージェルと水の飲む順番は、水→エナジージェルが正解です。
先に水を摂ることで消化不良になることを防いでくれます。
ペース別摂取タイミング(目安)
摂取タイミングの理論はわかったけど、計算がめんどくさい!という方へ…
サブ3〜サブ5.5まで30分刻みのペースごとの摂取タイミングの目安を計算しましたので、参考にしてください。
サブ3
サブ3は3つあれば足りるでしょう。ただし、発汗によるミネラル不足の解消や気分転換としてのエナジージェルの使用を考えている場合は、コンディションによってプラス1個持っておくと安心です。
サブ3.5
サブ3.5まではエナジージェル3つで足りる計算ですが、不安な方はプラス1個持っておきましょう!35kmあたりで摂取すれば40km以降のラストスパートに効いてきます。カフェイン入りを摂るとラストスパートに効果的‼︎
サブ4
サブ4は基本4個で足りますが、高低差の大きい起伏のあるコースの場合は力を使いすぎて足りなくなる可能性もあります。プラス1個持っていくか、エイドの給食の利用を考えましょう。
私はサブ4レベルで4個のエナジージェルでほぼ足ります。しかし、起伏の激しいコースを走った時は、足りないこともありました。起伏の激しいコースの時は5個持っていくようにしています。
サブ4.5
サブ4.5はエナジージェルを4個持つか5個持つかで悩みますが、30〜32km地点を最後にしてもゴールまでギリギリ耐えられるかと思います。失速した場合や、不安をなくすために+1個持っておいて35km地点で飲んでもOKです。
サブ5
サブ5以降は5個以上あると安心です。荷物が増えるのが嫌だなと言う方はエイドの給食を利用しましょう。後半になれば栄養価の高いものがこまめに出てきます。バナナがあれば積極的に食べると、エナジージェルのような効果を得られます。
サブ5.5
サブ5.5ですが6個あると安心でしょう。サブ5と同様、荷物を増やしたくない場合はエイドの利用を考慮しましょう。ジェルも味のバリエーションを増やしておくと気分転換にもなります。
おすすめのエナジージェル
おすすめのエナジージェルはこちらの記事で紹介しています。
その中でも私がお勧めするのは『Mag-on』と『アミノサウルス』です。
エナジージェルをうまく使ってエネルギー切れを阻止しよう
エナジージェルの飲み方とペースごとの摂取タイミングを紹介しました。
今回紹介した摂取タイミングをベースとして、自分に合わせたタイミングを見つけてください。
エナジージェルは正しく使用すれば、最大限の効果が得られるでしょう。
エネルギー切れで悔しい思いのすることがないよう使えるものは使っていきましょう!