フルマラソンシーズンが終わり、ウルトラマラソンシーズンに入ってすぐ開催される「チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン」
62km、100km、118kmと3部門に分かれておりウルトラ初心者から玄人まで挑戦できる大会になっています。
この記事では、初のウルトラマラソンとして100kmの部に参加してきましたので会場の雰囲気やコース、エイドについてレビューしていきます。
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン
概要
開催日:2023/4/16(日) 例年4月第3日曜日に開催されています。
スタート・ゴール:富士北麓公園
富士北麓公園を発着とし、山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖(118kmのみ)の富士五湖をめぐるコースとなっています。
気候:気温は寒い年で3~10℃、暖かい年で8~20℃(大きく変動あり)
春先の開催かつ山間部のたため、開催年により大きく気温が変わります。2023年はスタート前の5時前でも半袖で大丈夫でしたが、2022年度は朝3℃、日中8℃とかなり寒かったそうです。過去には4月開催にもかかわらず雪が降ったこともあったそうです。
距離:118km,100km,62km
118kmが富士五湖すべて、100kmは本栖湖を除く4湖、62kmは本栖湖、山中湖を除く3湖を走ります。
制限時間:118km:15時間、100km:14時間、62km:9時間(途中関門あり)
スタート・ゴール会場
スタート・ゴール会場の紹介します。
スタート・ゴールともに富士北麓公園内です。スタートは公園入口付近、ゴールは公園内の競技場です。
※本大会はコロナ以降、受付がなくなりゼッケンなどは事前送付になっています。
スタート
トイレ
スタート会場の仮設トイレは更衣室内とスタートエリアに合計20個程度あります。あまり多くはないので余裕をもってトイレを済ませましょう。
トイレ内にはゴミ箱がありませんでした。生理中の女性は要注意!私は、生理用品を使うときはコース上の公共トイレを使用しました。
手荷物預け・更衣室
更衣室内に手荷物預け、参加賞引換所、仮設トイレか準備されています。男女別々の建物でスタート地点までのアクセスも大変いいです。
女子更衣室は新しい施設でとてもきれいでした。参加者数の割に建物が大きいので広々と着替えができました。ストーブもあるので寒さ対策も万全でした。
手荷物預けはゼッケン番号の机に各自で収納します。フルマラソンのような預け袋はなく、大きなスーツケースも預けられます。ゼッケンと一緒に荷物預けタグが1つ送られてきますので、タグをつけて預けてください。
荷物預けエリアは広く、大きめの荷物も預けられます。入口にスタッフさんがいるので安心して預けられます。(貴重品を預ける場合は注意!)
整列ブロック
スタート15~30分前より案内があります。順次スタート前に並んでください。フルマラソンよりギリギリの時間に整列しますが、ブロック分けもなく各自、自分のスタート時間にスタートしていく雰囲気でした。
ゴール会場
ゴール後の流れ
- 完走メダルの受け取り
- 計測タグの返却
- 豚汁、給食を自由に食べる(スルーでもOK)
- 更衣、荷物の受け取り(預けた人のみ)
ゴール後はゴールエリアから早急に退場するように声掛けされています。写真はさっと撮影して完走メダルの受け取りに行きましょう。メダルを受け取るとオールスポーツさんが写真を撮ってくれます。
フルマラソンのように一気に大勢がゴールすることがないので、写真を撮る余裕はあります!
計測タグを外してもらったらスタート前の給食所前に出ます。ここではお菓子や豚汁が用意されています。(遅いと豚汁は終了します)
制限時間30分前にゴールしたら豚汁の配布終了間際でした!給食も残り少なかったですが、コース上のエイドより多かったです。
ゴール後の着替え
ゴール後の着替えは20:00までです。ゴール制限時間が19:00なので基本的には間に合うかと思います。(Tシャツの受け取りは19:30まで)
室内は暖かくなっているので、冷えを感じずに着替えができます。椅子も用意されているので、100km走って座れない!って方にも配慮されています。
女子更衣室は参加人数のわりに広い更衣室が用意されています。荷物を広げて着替えができます。参加者で最後に着替えましたが、着替えが終わるまで暖かく見守ってくれました。
帰り方
シャトルバスの方は19:15ごろから順次出発します。最終バスは20:00なので時間厳守で集合場所に行きましょう。
自家用車で来た方は閉門が21:00?ごろです。閉門に間に合うように退場しましょう。
その他、公共交通機関はありません。アクセス方法は自家用車かシャトルバスの2択です。
コース&エイド情報
コース解説
本記事のコース解説は100kmの部のものです。
スタートから10km
スタート直後に急な上り坂から一気に標高100m近く下ります。(この坂は再び35kmで上り坂として出現)序盤の5kmを超えるとフラットになります。日の出直後の澄んだ空気を楽しみながらマイペースに山中湖を目指しましょう。
空気が澄んでいてとっても気持ちよく走れます!5kmのエイドでは富士山がきれいにみえました。序盤中の序盤なのでペースを上げずに淡々と進みましょう。
山中湖
山中湖はほぼフラットコースで、コース上最も長い湖で約13kmになります。山中湖には第一関門が17km付近にあり、その付近から富士山が常に望める富士山パワー受け放題のゾーンです。景色がいいので気持ちよく走れるでしょう。
山中湖→河口湖
山中湖を1周すると、スタート地点の富士北麓公園に向かって戻っていきます。スタート直後に下った坂を35km付近から登っていきます。(約3kmの上り)
登り終えると38km地点で第2関門が見えてきます。関門が見えたら次は下りに突入します。下りは約4~5kmあり、標高の最高地点から最低地点まで一気に下ります。(同じさ坂を95km付近から登ります)
35kmの坂は地味に長くてきつい…後半のことを考えて歩きと走りを混ぜながら進みましょう!
下り終わると市街地に入り、あっという間に河口湖の河口湖大橋に突入します(オールスポーツの撮影Point)
河口湖~西湖~精進湖(往路)
河口湖から西湖に向かうまではほぼフラットで走りやすいコースです。富士山マラソンとほぼ同じコースを走るので富士山マラソン経験者は走りやすいかも!
56km地点まで行くと西湖に行くために1kmで約100m標高が上がる坂道を登ります。ここまでくると脚も重く走るのがつらくなってくるため、歩くランナーがほとんどです。まだフルマラソン以上の距離が残っているので歩いて登りましょう。
西湖から精進湖はやや登り道になります。途中に「エクレア」があるエイドや「吉田うどん」が提供されている大エイドがあります。エイドを楽しみにしながら前に進みましょう。
吉田うどんのエイドは、それまでほとんど食べるものがなかったからいろいろ助かりました!ここから元気が出て走ることができました!
精進湖は100kmの中でも最も1周が短い湖になります。そして応援も少なくなり70kmを超えてくるため精神的にも辛くなってきます。ただ、精進湖から見る富士山はとってもきれい!再び富士山のパワーをもらって走りましょう。
精進湖の途中の71km地点に第4関門があります。ここでリタイアするランナーが多め!時間配分に注意しながら関門を超えましょう。
精進湖~西湖~河口湖(復路)
第4関門を超えると精進湖から離れて西湖に向かっていきます。再び吉田うどんのエイドがありうどんが残っていることも!再度うどんチャージして残りの25kmの活力にしてください。西湖は若干の下りからフラットになるため走りやすくなるでしょう。ただ、西湖は景色の変化がなく距離も80kmを超えてくるため脚とメンタルにきつさを感じます。
80km地点に第5関門があります。エイドもコンパクトなので休憩もほどほどにして河口湖へ向かうことをおすすめします。
西湖が終わると56kmで登ってきた激坂を下ります。下りが苦手なランナーにとっては一番きついところ…
70km~90kmのあたりはかなりメンタルがやられます。日も傾き始め、関門時間を計算しながら淡々と進むしかありません。結構きつい時間帯です。
河口湖~ゴール
河口湖畔はほぼフラットですが、市街地へ入っていくと緩やかな上りになります。富士山を前にどんどんゴールが近づいているのが感じられます。
92km地点の最終エイドではお味噌汁がふるまわれ(時間帯による)、最後の坂に向かうための活力が得られます。
95kmあたりから最後の坂の始まりです。約2.5kmほど坂を上り、上りきるとゴールまでは下り坂です。脚は限界を迎えていると思うので、制限時間に余裕があれば歩いて登ってもいいでしょう。
最後の下り坂は脚が残っていたら、走りぬきましょう!最後にアドレナリンが出て、それまでなかなか動かなかった脚がすいすい動いて走れます。
最後の下り坂は、こんなに脚が動くのか!と自分でも驚くくらい脚の痛みや重さも消えて6:00/kmを切るスピードで走りきることができました。
エイド情報
富士五湖ウルトラマラソンでは4~5kmごとにエイドがあり、お菓子、フルーツ、おにぎり、うどんなどさまざまな補給食が提供されます。
多くの補給食が用意されていますが、数に制限があり後ろのほうのランナーはほぼ何も食べられない状態になります。
後半に用意されている、エクレアやくろ玉やパンが食べたいなら62kmを選択するか118kmで参加しましょう。100kmの部は速いランナー(12時間以内)ならば食べられます。
100km参加者はエナジージェルなどの補給食を持っていくことを強くおすすめします!(特に完走が目標のランナー)
100km 第3ウェーブでの参加でしたが、山中湖からすでにエイド売り切れ状態でした。62kmが先に通過する河口湖以降では「吉田うどん」以外はほぼ残っていませんでした。
スタート地点でもらったレーズンとエナジージェルを摂り、私設エイドの方に助けていただきました!
いいところと悪いところ
参加してみてわかったチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンのいいところと悪いところを解説します。
いいところ
- ウルトラ初心者でも走りやすい
- 気温が適温
- 景色が素晴らしい
ウルトラ初心者でも走りやすい
最大高低差は250mとフルマラソンの大会に比べ高低差はしっかりとあります。しかし、ほかの大会に比べると起伏が少なくフラットな場所が大部分を占めています。高低差をみるときつそうと思うかもしれませんが、他大会のほうが峠道だったり常に起伏がある大会ばかりなので比較すると初心者向けに部類されます。
高低差のない大会を選ぶなら「サロマ湖」、「柴又」、「四万十川」あたりがおすすめです。
気温が適温
4月第2週目開催ということで最高気温20度前後と日中はかなり走りやすい気温です。スタートは日の出前なので10度以下になる年もあるので寒いかもしれませんが、走り始めてしまえば上着なしでも走れる気候です。
景色が素晴らしい
景色は何回も富士山が見える絶景コースです。(晴れていれば…)
朝の山中湖から見る富士山も河口湖や精進湖からの富士山もとてもきれいです。また標高が高いので桜が咲いていて、富士山と桜で「The・日本の風景」を見ることができます。
悪いところ
- 遅いとエイドが売り切れている
- トイレが少ない
エイドに関しては前述したとおり、遅いと何も残っていません。後半のランナーこそエネルギーが必要なのに用意されていないため自分で用意していくとエネルギー切れを起こさないでしょう。
山中湖、河口湖までは公共のトイレも多くきれいなところが多いですが、西湖と精進湖はほぼエイドにしかないと思ってください。また用意されているトイレも3機程度なのでトイレ渋滞もあります。
トイレは入れるところで入ることおすすめします!特に後半は、気になったら入る!くらいの気持ちでいったほうがいいと思います。
ウルトラマラソンデビューに最適!
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンは、フルマラソンシーズンの終わりがけに開催される大会です。フルマラソンに参加してロング走に慣れている時期に開催されるため、ウルトラマラソンを走れる準備ができた状態で出走できます。
コースは比較的走りやすく距離も3種類あるため、ウルトラマラソン初心者でも参加しやすい大会です。
エイドも充実していて景色もよく走りやすい大会なので、ウルトラマラソンに初めて挑戦するにはいい大会です。ぜひ、チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンでウルトラマラソンの世界へ!