いわて銀河ウルトラマラソン2025に参加してきました。岩手の雄大な自然の中を走る100kmのロングコースは、多少のアップダウンがありながらも走りやすいのが特徴で、ウルトラマラソン初心者にも挑戦しやすい大会です。地元の温かい応援と充実したエイド、そして広がる景色がとてもおすすめ。本記事では、実際に走った体験をもとに、コースの特徴や大会の雰囲気、完走へのヒントなどを詳しくレビューしていきます。
いわて銀河ウルトラマラソン

大会概要
- 開催地:岩手県北上市・花巻市・西和賀町・雫石町
- 開催日程: 2025/6/8(日) 例年6月第2日曜日
- 募集人数: 100km 2,000人, 70km 500人, 50km 500人
- 制限時間: 100km 14時間, 70km 11時間, 50km 8時間
- 費用: 100km ¥20,000,70km ¥18,000, 50km ¥16,000
アーリーエントリー・年末年始割引あり(¥1,000〜2,000引き) - エントリー: RUNNET、公式サイト
- 受付: JR 北上駅近郊(100km受付は大会前日のみ)
- スタート:北上総合運動公園北上陸上競技場(100km)
- ゴール: 雫石総合運動公園(全種目)
- 参加賞: Tシャツ
- 完走賞: 完走メダル

エントリーは公式HPがおすすめ!振り込みですが、システム手数料がかからないのでRUNNETより費用を抑えられます!
気候
過去の気温は以下の通りです。近年の最高気温は25℃前後、最低気温15℃と朝方は走りやすいですが日中は暑く熱中症に注意しながら走らないといけないです。
開催年 | 最高気温 | 最低気温 |
2023 | 22.4 ℃ | 17.7 ℃ |
2024 | 26.0 ℃ | 18.8℃ |

2025年は最高気温は27℃と非常に暑くなりました。スタート前17℃程度で快適でしたが日中は被り水しないと暑かったです。
参加賞・前日受付で貰えるもの
参加賞はTシャツのみです。


前日受付ではゼッケン×2枚、預け荷物用の袋・袋に貼るNo.シールです。

完走率
いわて銀河ウルトラマラソンの完走率は100kmで70%程度です。ウルトラマラソンの中では平均的です。50kmと70kmの完走率は約90%となりウルトラマラソン初心者でも挑戦しやすい大会です。

スタート会場
100kmのスタート会場は北上総合運動公園北上陸上競技場です。スタート会場のトイレ、更衣室、荷物預け、整列ブロック、アクセス方法について解説します。
トイレ
仮設トイレは探すことができませんでしたが競技場のスタジアム内のトイレが自由に使用できました。
男性はどのトイレも列ができていましたが、女性は参加人数200名程度だったため行列ができることはありませんでした。
手荷物預け・更衣室
手荷物とドロップバッグ預けはスタジアム外のトラックです。手前から手荷物、奥がドロップバッグでした。
手荷物預けは90リットル、ドロップバッグは45リットルのビニール袋が受付でもらえます。

機内持ち込み可のキャリーケースは余裕で入りました。遠方から来ても大きな荷物でない限り手荷物預け袋は余裕があります。
整列
スタート15分前までにスタート地点へ整列してください。
パンフレットには記載がありますが、特に閉鎖などは行なっていませんでした。ただし、スタートは全員一斉です。遅れると出走できないため注意!
アクセス
バス:北上駅からシャトルバス15分程度
シャトルバスは予約不要ですが、乗車時に300円(現金)がかかります。小銭の準備をしておきましょう。
フィニッシュ会場
フィニッシュ会場は、雫石総合運動公園です。フニッシュ後の流れ、着替え、帰りのアクセス方法について解説します。
ゴール後の流れ
- 完走メダルの受け取り
- 計測タグ返却
- 牛乳と記録証の受け取り
- フードサービス受け取り
- 荷物の受け取り
- 着替え
ゴール後は記録証と一緒にYUDAの牛乳がもらえます。(YUDAヨーグルトって岩手だったんだ…)

フードサービスでは「軽食弁当」、「スープ」、「ビールorソフトドリンク」が配布されます。
ゼッケンに引き換えNoがついています。ゼッケンを捨てないように!


熱中症気味だった体に温かいミネストローネが沁みました。軽食のお弁当も美味しくいただけました。ドリンクは地元のクラフトビールも選べるのでおすすめです!
完走賞はメダルです。


かっこいいメダルにメダルケースまでいただけます!ケースは初めてもらいました。メダルが傷つかなくていい⭕️
ゴール後の着替え
競技場の更衣室で着替えが可能です。女性はかなり狭まい更衣室でした。またシャワー室が併設しているのでタオルを持参しておけばシャワーも浴びれます。

女性更衣室は結構ぎゅうぎゅうでした。(13時間台のゴール者が多い為)シャワーが浴びれるのでタオル持参がおすすめです!
コース&エイド情報

累積標高
累積標高は1,196m(Polar Pacerで測定)です。ウルトラマラソンの中では初級〜中級レベルの高低差です。緩やかなのぼりが多いのでウルトラ初心者でも走りやすいコース設定です。


登りは若干登ってるなーくらいの感覚です。全然走れる坂ばかりなので、逆に走らせるコースです。登りで休憩できると思ってたのにしっかり走りました。
コース解説
本記事のコース解説は100kmのものです。
コース解説
スタートから4.5kmは北上総合運動公園内を走ります。(珍しい)公園を抜けると山に向かって田畑が広がる長閑な道を走っていきます。高低表だと坂に見えますが非常に緩やかで登っている感覚はありません。

37.5kmまでは緩やかな坂のアップダウンがありますが基本的には身体に感じにくい坂です。37.5kmのエイドからいわて銀河の目玉である銀河なめとこラインに入っていきます。ここからは身体に感じる上り坂ですので後半に足を残したい人は歩いて走ってを繰り返すのをオススメします。
基本的に山の中の道路を走っていくので景色は変わりませんが湖があったりして変化を楽しむ事ができます。

なめとこライン後半にはトンネルが続きます。暗いトンネルが一部あるので車道の隅を走るようにしてください。最も長いトンネルは2km。気温が低い年だとここで冷えてしまうみたいですが、2025年はちょうどいいクールダウンのなりました。2kmのトンネルは大会側が明かりを増設してくれたため安全に走る事ができました。
トンネルを抜けると下りに転じます。66kmにあるレストステーションまでは下りです。非常に走りやすい下りなので気持ちよく走れるでしょう。急すぎることもないので脚へのダメージは少ないと思います。
レストステーション以降は再び上りに転じます。ですが、きつい坂はなくゆったり走れば走れるレベルの坂です。80kmまでの我慢です。
80km以降はほぼ降りだと思ってください。一部坂はありますが短く、歩けば余裕で登れる坂です。また80〜90kmは森の中を走るため日陰で非常に涼しく走りやすいコースです。
90km以降はゴールの雫石町へ向かっていくため日陰も少なく田畑が広がるコースです。ほとんどのランナーが暑い時間帯に通過するため熱中症に注意しましょう。アップダウンはそれほど気になりません。
全体的に他のウルトラマラソンに比べると累積標高の割に非常に走りやすいコース設定となっています。他のウルトラマラソンで急登を経験していると非常に簡単なコースです。
エイド情報

いわて銀河ウルトラマラソンの給食は6kmから始まり約5km毎に提供されています。フルーツがとてもたくさん提供されていて、稀におにぎり、お菓子、梅干し、漬物が提供されています。一部、エイド間隔が7〜8kmの所があるので注意!







マイボトル・マイカップの携帯は基本的に必要ありませんが、暑い時間帯にエイド間隔が長い箇所を通過するので不安ならマイボトルの携帯をオススメします!
攻略法
いわて銀河ウルトラマラソンを攻略するためのポイントは2つ。「暑さ対策」と「エネルギー補給」です。
- 暑さ対策
- 6月前半の大会ですが最高気温は25℃まで上がることの多い大会です。また前半は日陰が少なく暑熱順化ができていない身体でこの気温の中を走ると熱中症になる可能性があります。対策をしつつ走り進めましょう。

熱中症対策で塩ジェル、被り水、アームスリーブを使用しました。しかし、残り30kmで水分を消化しきれず吐き気が出てしまいました。
暑さ対策は「真夏のランニングの注意点とおすすめグッズ 」で紹介しています。
- エネルギー補給
- ウルトラマラソンにしては炭水化物類の給食の提供が少なめな印象です。あらかじめ自分が食べられるものを探して持っておくといいでしょう。
- エナジージェルの他に氷砂糖や固形物系の補給食を試して持っていくとエイド間の長いところで役に立ちます。

66kmのレストステーションにはドロップバッグを置くことができます。何種類か補給食を送っておけば、その時食べられものを選択して摂取することができます。使用したドロップバッグはゴール地点へ送ってくれます。
いいところと悪いところ
参加してみてわかったいわて銀河ウルトラマラソンのいいところと悪いところを解説します。
いいところ
- 走りやすい
- アクセスがしやすい
- レース後の無料提供品がある
走りやすい
累積約1100mの割に走れる坂道ばかりです。緩やかで長い坂ばかりなので他のウルトラマラソンに比べると走れる区間が長いです。タイムを狙いやすいコースです。急登がないため、坂では歩く作戦のランナーにはデメリットかもしれません。

累積標高が同等の丹後ウルトラマラソンと比較してもとても走りやすいです。
アクセスがしやすい
朝は北上駅からシャトルバスが出ています。またゴール会場からは盛岡・花巻・北上へのシャトルバスが出ておりアクセスには困りません。(シャトルバスは全て有料)
基本的に帰りは予約制ですが当日会場でも受付しています。
遠方からでも、新幹線は北上駅に止まりますし、飛行機で来てもいわて花巻空港からは北上駅行きのシャトルバスがありアクセスしやすい場所です。
レース後の無料提供品がある
レース後、会場にはフードトラックや近隣に飲食店がありません。またレース後のシャトルバスも時間指定の予約のため食事にありつける時間がとても遅くなります。そのためこのフードサービスとドリンクの提供はとてもありがたかったです。

レース後、胃の調子が悪かったですが温かいスープのおかげで回復する事ができました。
悪いところ
- 景色が変わらない
- エイドに炭水化物系が少ない
景色が変わらない
緩やかな坂と長い山間道路がコースになっています。街に出ることもほぼないので景色が変わりません。また、坂も緩やかで変化を好むランナーにとっては飽きてしまうかも。
エイドに炭水化物系が少ない
シャリ玉は出ますが、量が少なく提供間隔が長いです。うどんなどの麺類の提供はなくフルーツが多いためエネルギー不足になりやすいです。バナナがあるのでバナナでエネルギー補給が可能ですが、苦手な人は自分で用意しましょう。

バナナが苦手なので、ライスピュレを持って走りました。いいエネルギー補給になりました。
自然の中を駆け抜けるいわて銀河ウルトラマラソン
いわて銀河ウルトラマラソンは、50km, 70km, 100kmと距離が選べる初心者から中級者向けの大会です。雄大な自然を感じられ、非日常のなか気持ちよくコースを楽しむことができるコース設定であり走りやすいです。ゴール後のおもてなしも素晴らしく、ホスピタリティに溢れている大会です。東日本で開催される大会の中でも参加しやすくおすすめの大会です。
ウルトラマラソンの持ち物リスト、おすすめのエナジージェル、おすすめのランニングシューズの紹介もしています。