マラソン1週間前からランナーの中ではカーボローディングをすることが定番の準備となっています。
しかし、急に食事内容を変えたことで便秘や消化不良などの不調をきたすランナーも中にはいるのではないでしょうか。私自身も1週間前のメニュー作成に対するストレス、便秘問題、消化不良と体調を崩しがちでした。
そこで、今シーズンは思い切って炭水化物量を意識しない、カーボローディングを積極的にせずレースに臨んでみました。この記事では、マラソン前の積極的なカーボローディングをやめたレース結果と、その時の体調について1例を紹介します。
カーボローディングとは
カーボローディングとは、炭水化物を多く摂取することで、体内にグリコーゲンを蓄えることを目的とした調整法です。筋肉中のグリコーゲンは2~3倍、肝臓には約2倍のグリコーゲンを蓄えることが可能です。マラソン前の1週間程度、炭水化物を多く含む食事を摂取することで、持久力の向上に効果があるとされています。
カーボローディングのやり方
カーボローディングには「古典法」と「改良法」に2種類があります。市民ランナーは、生活習慣に合わせやすい改良法がおすすめされます。
古典法
- レース1週間前から4日前:体内グリコーゲンの枯渇期
高強度のトレーニングでグリコーゲンを消費し、低糖質(炭水化物)・高タンパク・高脂質の食事を摂ります。 - レース3日前から当日:グリコーゲンの蓄積
運動量を減らし、高糖質(炭水化物)・低タンパク・低脂質の食事を摂ります。マラソン前日は消化の良い食事を摂取します。
改良法
- マラソン3日前から当日:グリコーゲンの蓄積
レース4日前までは通常の食事を摂取します。3日前からはおかずを減らして主食(炭水化物)の割合を増やしていきます。レース前日と当日は炭水化物を多めにし、消化にいいものを摂取します。 - 運動量
トレーニング時間と強度を徐々に落としていきます。練習量が普段多くないランナーは1週間ランオフでも大丈夫です。
メリット・デメリット
カーボローディングのメリットとデメリットを解説します。
メリット
- マラソン後半のエネルギー切れをある程度防げる。
- マラソン後の疲労感を軽減できる。
デメリット
- 体重が増える恐れがある。
- 食事の調整が難しい。
- 急激な糖質の増加により、体調不良を引き起こす可能性がある。
カーボローディングをやめてみた
レース1週間前の食事では、特に変化させずに炭水化物量も増やすことはなく日常と同じ食事をしていました。
摂取した食事(前日〜当日)
レース前日
レース前日は、移動日であったのと現地の名物を食べたかったためマラソン前日に食べないほうがいいと言われているものも摂取しました。夕飯は炭水化物まで満腹になりそうだったため摂取できませんでした。消化不良にならないように腹八分目を心がけました。
- 朝:パン、ヨーグルト、コーヒー
- 機内:チョコマフィン
- 昼食:豚骨ラーメン
- 夕食:刺身、クリームコロッケ、だし巻き卵、炭火焼きとり
レースの前日に食べてはいけない、油もの、生ものなど摂取していました。一応、寝る前に胃薬は飲んで寝ました。
レース当日
レース当日は、エネルギーを貯めるために「みたらし団子3本」と「おにぎり1個」を摂取しました。また、生理2日目であったため鉄分が配合されたフルーツジュースを飲みました。
消化不良になりがちの胃腸のため、朝食も満腹にならないように控えめに食事を摂取しました。
マラソンで使用したサプリメント
カツサプ
カツサプは、最高時速100㎞/hで昼夜問わず泳ぎ続けるカツオに注目したサプリメントです。カツオの中に含まれているカツオペプチドという成分が、乳酸の分解を促進する効果があります。カツオペプチドを摂取することで「パフォーマンスの向上」、「筋肉のダメージ軽減」、「早期の回復」が期待できる商品です。
アミノサウルス
新世代アミノ酸であるアルギニン×シトルリンMIX。BCAAとクエン酸・ミネラル配合しているエナジージェルです。エリートランナー御用達のエナジージェルです。
いろいろなジェルを試した結果、アミノサウルスがバランスよくミネラルとアミノ酸を吸収でき、味も好みでした!アミノサウルスを使用してから失速も減りました。
マラソンの結果
福岡マラソン2023のペースを示します。
後半部分にタイムが落ちている部分があると思いますが、後半はエイドが多くエイドを全制覇することもこのマラソンでの目標であったため、タイムが落ちています。
また37km地点で腹痛に襲われ(生理2日目)トイレに2分〜2分半かかってしまっていますが、トイレを除いてもおおよそイーブンペースになっているかと思います。
身体の感覚としては、非常に軽く気持ちがいいなというペースで走り続けることができました。結果的に3:49:15で自身としては3rdベストのタイムでゴールすることができました。
当日はしっかりと炭水化物を摂取していたので、カーボローディングは意味がないとは言い切れないと思いました。
やめてよかったこと
- 便秘にならなかった
- 消化不良にならなかった
- メニューを決めるのにストレスを感じなかった
カーボローディングを積極的にしていた時は、レース直前に便秘になりストレスを抱えていました。また「炭水化物を取らないと!」と思って食べすぎて消化不良からレース中に体調が悪くなることもありました。
性格上、カーボローディングを意識するとストレスを抱えてしまい悪循環に陥ってしまいました。
カーボローディングは自分に合った方法を見つけよう
この記事では、カーボローディングをすると体調を崩しがちだった私が、思い切って積極的にカーボローディングをすることをやめてみた経験談を紹介しました。カーボローディングを全否定するものではありません。体質や自身の生活習慣などに合わせて、自分に合ったカーボローディングの方法を見つけてください。